2017.12.15
日誌今朝(12/7)の京都府南部、午前6時半で-2.7℃でした。外に出ましたら、きりりとした冷気が重く漂っていました。その重さ、僕には心地よく感じられました。
この師走の2日(土)、近年、慣習となっている、京都・おじさん散策隊を決行!でした。男三人紅葉狩りは、ちょっと珍しい組み合わせのようで、他にはなかなか見ませんでした。
今回は、御昼時に京都高島屋に集合。あちらの階上レストラン街に、好きな鶏料理屋さんが出店していて、そこの親子丼が食べたかったのです。鶏・卵・出汁・米等、相変わらず素晴らしい塩梅の美味しさで、満足~でした。[ただ、以前は可能だった、「ご飯大盛り」指定が叶わなくなっていたのはご不満でした。]
(JR,市営地下鉄,京阪)の山科駅から、なだらかな坂道を歩いて、徒歩約20分。駐車場への細い道には案内係も出ていましたが、駐車場自体は空き気味でした。
創建は大宝三年(703)文武天皇の勅願で僧行基によって開かれました。大らかな雰囲気の広い境内、訪れる人も少なめで、のんびりとしたときを愉しめました。
真言宗山階派の大本山。900(昌泰3)年に醍醐天皇が母、藤原胤子(つぎこ)の菩提を弔うために、胤子の祖父である宮道弥益(みやじいやます)の邸宅跡を寺としたのが始まりとされています。昔々、藤原高藤という人物がいて、15,6歳の頃、鷹狩りに出かけて道に迷いました。人家に雨宿りに寄ると、列子(たまこ)という可愛い娘がいて、二人は一夜を過ごし、高藤は結婚の約束をします。数年後、高藤が再びその家を訪れると、美しく成長した娘と自分によく似た女の子がいました。成長した娘は列子、自分によく似た女の子は胤子。そして、この胤子が醍醐天皇を産みます。高藤は紫式部の祖先にもあたるそうです。高藤は要の人物のようです。勧修寺は、旧い落ち着いた佇まいのお寺です。派手さはありませんが、どことなく雅びで上品です。
庭園の氷室池に沿ってのんびり歩いていましたら、どこか近場の焚火の煙が大量に流れて来ました。折りしも、陽光が鋭く差し込み、まるで、煙と陽光が闘っているような気配。そして、何本もの陽光の刃が煙塊を貫いているような光景となりました。ドイツ浪漫主義のようなドラマの展開に、我を忘れて見入ってしまいました。ふと、我に返り、何枚か写真を撮りましたが・・・。一番いい光景は、撮れていません(~_~;)。目と心には、しっかりと焼き付いています。それも亦、善き哉と、今の僕は思っています。
(不断桜) (不断桜の蕾)
(皇帝ダリア 4~5m高) (ぼけ)
正暦2年(991)弘法大師第8世の法孫仁海(にんがい)僧正の開基。京都市営地下鉄東西線小野駅の近くにありますが、この界隈、小野一族の栄えた地域だそうで、大和朝廷の任で二度も隋に渡った小野妹子、平安初期に閻魔大王に仕えた(夜毎、京都東山の六道珍皇寺の井戸の中に、高野槙の枝を伝って降り、閻魔大王の裁判の補佐をしたとか。ダンディな色男だったとも伝わっています。)という逸話が残る、小野篁(たかむら 百人一首のこの歌を詠みました。「わたの原 八十島かけて漕ぎ出でぬと 人には告げよ あまのつり舟」)、平安時代前期に和様書道の基礎を築いたとされる小野道風、そして、平安時代の絶世の美女と名高い、歌人の小野小町等。そんな縁があるからでしょう、このお寺には、小野小町にちなんだお土産が色々。御朱印帳,お守り,お菓子等々ありました。
小野小町 「花の色は 移りにけりな いたずらに わが身世にふる ながめせしまに」
半蔀(はじとみ)
上半分を外側へ吊(つ)り上げるようにし、下半分をはめ込みとした蔀戸(しとみど)。
白の山茶花(さざんか)の散り際が見事でした。
ご存知、秀吉の正室、寧々(ねね)のお寺です。毎年、こちらの庭園ライトアップと、鏡池に映り込むライトアップ紅葉を楽しみにしています。
今年の庭園ライトアップ、とてもアップテンポでした。もう少し、ゆっくり見せてくれたらいいのになぁと思ったり^_^;。
12月に入ってから伺いましたので、もう空いている?でしたが、交通の便のよい東山、未だ未だ、こちらの入場券を買うだけで1時間以上かかるようでした。凄い行列。事前に入場券を入手していたので、その行列の傍らをすいすい~進みました。そして、先ず、波心庭のライトアップ↑。毎年、まったく様変わりします。色々な趣向が面白いです。
そして、次は、臥龍池(がりょうち)の水鏡。ライトアップされた紅葉が、黒い水面に映り込む様がたまりません。無風の夜、映り込んでいる紅葉は、凍っているように静かですのに、したたかな熱情が伝わって来ます、響いて来ます。誘われて、水の中の世界に引きずり込まれそうなほどに。一度、あちらに行ってしまうと、もう二度と帰ってこられない、魅惑の魔界かもしれません。今回も長らく見惚れていました。
雨が降っていたり、風が少しでも吹いていますと、水面が落ち着かず水鏡にはならないので、魅惑の魔界は臨めません。今回、天候に恵まれました。
臥龍池に続いては、ライトアップされた竹林です。なだらかな坂道をしばらく進みます。お昼の自然光の竹林とは全く違う世界、こんな世界も僕は好きです。
今年の紅葉は、もうおしまい。また、来年( ^^)人(^^ )。
おしまい
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